FP事務所のんだら舎のブログ

たまに脱線アリ。いろいろな情報を楽しく発信していきます!

傷口に注ぐジンのように…

YAHOOブログ 2016/3/19 投稿
 
 
「わたし」と「だんな」ちょっとほろ苦いお話です。
 
だんな:(急に話し出す)若い娘にお金貸してあげてね、
    まあ、くれてやったと思えばいいんだけど。
わたし:(面倒くさそうに)いきなりどうしたんですか?
だんな:いやね、離婚したばかりでお金に困ってるというから、
    ちょっとばかり人にお金貸したんだよ。それが返してくれなくてね。
わたし:ちょっとっていくらくらいですか?
だんな:600万円かな。まあちょくちょく貸したの合わせてだけど。
わたし:そんなにですか!、金銭の貸し借りで契約書とか交わしたんですか?
だんな:(怒ったように)んなものあるわけないだろう。
わたし:まあそうですよね。
だんな:あんた行政書士なんだから、上手いこと言って彼女に返してもらえる方向に仕向けてくれやしないかね。
わたし:なんか嫌な仕事ですよ。内容証明でも送りつければ・・・書きますよ。
だんな:そういうのはしたくないんだよ・・・・。
わたし:だんなに下心でもあったんじゃないんですか?
だんな:それは否定しない、俺も馬鹿だったんだよ、いい歳してさ。
    期待しちゃったというか・・・・。
 
【3日後】
わたし:ピンポ~ン×3回(チャイムの音。正確には「ピー」だった)。
おんな:(ベル越しに)「はい?」
わたし:島根さん(旦那の本名)から頼まれたもので、行政書士の新山と申します。
おんな:・・・・(10秒くらい無言のあと、ドアがあき
    「風吹ジュン」の若い頃のような素敵な女性が出てくる)。    
わたし:(馬鹿なだんなだ。まんまと色仕掛けに引っかかったんだな(;´д`))
    すいませんが・・・(以下、頼まれたことを話す)。
おんな:ちょっと恥ずかしいのでなかにどうぞ(玄関に迎えられる)。
わたし:(あれやこれや話して)
    まあお金少しでも返してくれれば、いいということなんですよね。
おんな:あれは、頂いたものなんです・・・・。
わたし:そうですか、お互いに言い分が違うと争訟案件になるので、
    行政書士では携われないので、知り合いの弁護士に頼むことに・・・。
おんな:(逆ギレして)わかったよ返すわよ!返せばいいんでしょ!
    あ~あ、あんなオヤジ金がなかったら誰が相手になんかする?、
    笑っちゃうよ。あなただってわかるでしょ、それくらい。
わたし:それは私にはなんとも・・・・。
 
 
 【後日】
だんな:いやあ~あんたのおかげで、200万円だけど返ってきた。
    俺はもうこれでいいと思ってる。老後資金であれだけど、勉強になったよ。
わたし:まあ私は正直なんにもしてないんですけどね。
    そうですか。彼女すんなり返してくれたんですか?
だんな:ああ。200万しかないけどこれで勘弁してくれ、ゴメンナサイってね。
わたし:随分しおらしいですね。罵詈雑言とかクソジジイとか・・・・。
だんな:誰が?そんなこと彼女が言うわけないだろう。優しい娘なんだよ。
    ただ生活に困っていただけなんだろう。
    安倍さんは景気がいいっていうけど、一般市民は苦しいんだよ。
わたし:・・・・そうですか。
だんな:今日はあんたにおごってやるよ。まあ駅前の『立ち飲み○高』だけどw。
 
 
「だんな」と呑んだ後、自宅に着くと、なんか気分が重くなりました。
まさか「だんな」に彼女の正体を言えないし・・・。
だんなからせしめたお金で豪遊していた、と誰が話せるでしょうか?
 
男はつくづく馬鹿なのだと思います。
人には知らないほうがいいこともあるのでしょう。
 
夜、ヘッドフォンで聴くAOR
そして、ひとり飲みなおすジントニック・・・自棄に酔いが回る。
今回は「だんな」のことなのに、まるで自分のほろ苦い想い出という傷口にジンを注ぐみたいに・・・。
 
 
 

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