続き
ここまでのバラバラの話をまとめると、行政書士試験は、
①受験者のレベルは高くない(頭の良し悪しではなく、記念受験者が多いという意味で)。
②『それ』を知ってるか知らないかで結果が決まる。
この2点だけです。
レベルは高くない ← 時間をかけて人よりコツコツ覚えていく。しかし時間に制約がある。
知ってるか知らないかで決まる ← みんなの知ってる論点は絶対ハズしてはいけない。範囲を広げすぎると、消化不良になるだけでなく、どこまでがメジャーな論点なのか混乱してくる。
こう考えると、『司法試験択一』の知識はいらないということがわかります。
これをやると、「資格学校の模擬試験で高得点をとる勉強」になってしまいます。
資格学校の模試はその性質上「A~E」までの判定で差をつけなければならないので、「マイナー」論点も次々ぶち込んできます。
受講生の不安を煽り、その後の『単科講座』の申し込みに誘導する、というのがお決まりです。
そしてまた、これが、『模試優秀者、合格者にあらず』という悲劇なのです。
それに比べ本試験は、
①合格者を一定数出さなければならない。
②だけど、あまり出来てもらっても困る(合格者が増えてしまうから)。
③出来なすぎても、調整に困る(2014年、司法試験のような問題で受験者が壊滅した年度)。
ということで、誰もが取れる問題と誰も取れない問題を極端に半々にして、誰も取れない問題を運で上手く当たった人が6割突破で合格・・・このような特性になってます。
資格学校の模試のようななだらかな得点分布にならず、『130点』『160点』『190点』前後に山ができる得点分布になります(なるように意識して作っている)。
ここまで踏まえて、
『過去問』は、最低限覚えていかなければいけないことがわかると思います。
それに加え5月からは、
市販の『模擬試験』を購入します。
これは、『LEC』『早稲田セミナー』『伊藤塾』『成美堂』すべて購入します。
全部購入しても、1万円でしょう。
なぜTAC、東京法経学院がないのか?理由は、
『TAC』は、直前答練に参加するため必要ない。
『東京法経学院』は、9月にならないと出ない、それだけです。9月に購入しましょう。
なぜ、ほぼ全社購入なのか?
理由は、これらが『独学の受験生でも必ず知っている論点』になるからです。
それを網羅的に覚えておくことで、自分だけが知らなかったという致命的なミスを防げます。しかもどの市販模試も、昨年自分のところの答練などで出題した問題なので、昨年の受験生の知識分も効率よく吸収できます。
この市販の模擬試験を『答えを見ながら一問一問噛み砕いて』取り掛かりましょう。選択肢の丸暗記です。時間なんか測ってやるのは無駄です。
どうせ合格点に達することはないのですから(笑)。
覚えてしまったほうが早いです。
合ってる合ってないだけでなく、その選択肢は『なぜ間違っているのか?』どんどん問題に書き込んでいきましょう。
上は例です。
これを8月後半までコツコツ行います。
そして、出てきた判例はかならず『判例六法』に載ってます。それを、線でも引いて、チェックしておきます。後で暇つぶしのその判例だけ読んでいきます。
一般知識は『市販模試』の内容だけは空で言えるように覚えていきましょう。
何が出るかわからない以上、これが一番の対策になります。
過去問、市販模試、繰り返してやる。
これで、8月後半までには、かなりの試験に合格するだけの『実力』がついているはずです。
さあ最後です、
9月からは、実際会場で『模擬試験』を受験することです。
ここで『時間配分』を訓練します。
家でやると、途中でだらけてロクなことがありません。
個人的には『LEC』『TAC』『伊藤塾』の模擬試験がいいです。
『受験者母数』が多いからです。
つまり本試験の際、「模試で出題された内容は受験生の多くが見たことがある内容」にもつながるからです。本試験で出題された場合、多くの受験生が必ず獲得する問題になります。その論点が簡単か難しいかではなく、です。
で間違えた問題は、市販模試のように黙々と丸暗記。
できれば答練にも参加したほうがいいと思います。
おすすめは『TAC』です。
安いからです(笑)(答練プラス模試、解説付きで、25,000円くらい)。
独学といったところで、これくらいの出費で合格できると思えば高くないはずです。
利点は、
『時間配分』の訓練。
『一般知識』の『知っている』分野が増やせる。
『40字記述』の出題予想を得ることが出来る…etc……
いいことづくしです。
そして10月以降の超直前期は今までの復習です。
恐怖心から『1週間で覚える○○』とか資格学校の『直前セミナー』などの参加は、百害あって一利なしです。
これで私は相性の悪い(笑)「行政書士試験」に2014年度の得点調整が入った年でも180点をオーバーして合格できましたので、自信を持っておすすめします。
3回にわたり、長々とお付き合い頂きましてありがとうございました。
独学で頑張られる、皆様の合格を祈念いたしております。
試験を終え、帰宅する受験者のイメージ画像(東京会場)